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富士山の登り方~登山ルートについて

   

富士山の4つの登山ルート

今話題の富士登山ですが、いざ登りたい!となった場合、どこからどうやって登るのか?が気になるところです。一昔前であれば地上からそのまま歩いて登るのが普通だったのですが、今は五合目といわれる中腹の登山口から登るのが一般的です。

富士山は山頂を十合目としてゼロ合目が地上スタート地点、五合目がほぼ中腹となります。このほぼ中腹というには訳がありまして、それぞれ標高をあわして五合目を作ったわけではないので、五合目の高さがまちまちなのです。富士宮ルートの新五合目が2,400mと最も高く、御殿場ルートの五合目にいたっては1,440mと1,000m近くも下にあります。

登山道は大きく4つのルートがあり、静岡県側に3ルート、山梨県側に1ルートあります。ただ整備の問題などもあり、1ルートしかない山梨県側の吉田ルートが最も集客があるという状態が例年続いています。各それぞれの五合目まではバスやマイカー(マイカー規制日以外)で行くことができます。

登山ルートについて

ルート名称(県)|五合目標高|登山道(時間)|下山道(時間)|山小屋|2013年登山者数

  • 吉田ルート(山梨)|2,305m|約7.5km(6時間)|約7.6km(3時間)|16軒|179,720人
  • 富士宮ルート(静岡)|2,400m|約5.0km(5時間)|約5.0km(3時間)|7軒|76,784人
  • 須走ルート(静岡)|2,000m|約7.8km(6時間)|約6.2km(3時間)|8軒|36,508人
  • 御殿場ルート(静岡)|1,440m|約11.0km(8時間)|約8.5km(4時間)|6軒|17,709人

※登山・下山時間は休憩なしの参考時間です。※山小屋は五合目・山頂は含めておりません。

もちろんそれぞれのルートにおいては良し悪しや好き好みがありますので、短いから良いとか、五合目が高いから良いとか一言で言えるものではありません。次にそれぞれのルートのメリット・デメリットを記します。

<吉田ルート>

人気のルートということもあり、山小屋・登山者も多く賑わっていて五合目は観光地化しています。ツアーなどはほとんど当ルートを利用します。五合目の高度も丁度良く、登山道と下山道が分かれているため混乱もなく、登山道中に仮設トイレが多く、山小屋も多く、人も多いので初心者には最も適しているといえます。しかも登山道中どこからでも御来光が見えます。夕方には影冨士も見えます。ただ、繁忙期は人が多すぎてまともに進めない場合があるのが難点です。

<富士宮ルート>

静岡側では最も人気のあるルートで、五合目施設や駐車場も比較的しっかりしています。五合目の高度が4つのルートの中で最も高く、且つ登山道が最も短いルートで、ツアーよりも一般客が目立ちます。山小屋は合目に1軒から2軒で程よい感じです。登山道中は天気がよければ駿河湾を一望できます。難点は、登山道と下山道が同じ道で、直線的で急登が続くので混んだ場合は登山も下山も、非常にしにくくなります。その場合、下山に非常に時間がかかる場合があります。

<須走ルート>

すこし低い五合目からのスタートです。4ルートの中では最も高い標高まで樹林帯が広がっており、高山植物も楽しめます。樹林帯を抜けると、どこからでも御来光や影冨士が見られます。途中本8合目からは吉田ルートに合流します。比較的すいていて、途中から吉田ルートに合流できることから、穴場のルートとしても経験者からは見られています。ただ、五合目はまったくといっていいほど観光化しておらす、結構閑散としている感が否めません。

<御殿場ルート>

最も人気のないルートですが逆にすいているのが利点です。五合目が非常に低い位置からのスタートで距離が最も長いので健脚者や経験者向けではあります。ただ、富士山の魅力が最も詰まったルートで宝永山(火口)の側を通り、下山時には大砂走り(厚い火山灰に覆われ、下山道として利用すると1歩で2mくらいで一気に下れますが調子に乗ると膝がガクガクになります)も体験できます。天気がよければ駿河湾、箱根連山、江ノ島や三浦半島も見渡せます。ただ、山小屋が極端に少なく営業していない場合もあるのでトイレが心配なルートです。

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